はじめに
地理データを地図上に可視化するPythonライブラリにfoliumがあります。
本記事では、foliumを用いた地理データを地図上に可視化する方法について簡単に紹介します。
1. foliumとは
foliumの公式ドキュメントは以下です。
python-visualization.github.io
以下のように緯度経度の情報を用いることで地図データを作成することができます。ここでは日本標準時子午線がある兵庫県明石市を基準にしています。
上記コマンドで下図のように地図を描画することができます。
2. foliumのインストール
以下のコマンドでfoliumをインストールできます。
3. foliumで地図描画
3.1 地図データの作成
では、緯度経度のデータを用いて簡単に地図データを作成していきたいと思います。まずは皇居の緯度経度の値を用いて地図を作成していきたいと思います。
地図データを作成するには、任意の地点を指定して作成します。ここで任意の地点を皇居とし、その経度緯度から地図データを作成します。
上記のコマンドで以下のような地図データを作成できます。
次に、zoom_startの引数を指定することで、地図の表示範囲を調整したいと思います。zoom_startの値を小さくすることで表示範囲が広くなり、大きくすることで表示範囲が小さくなります。
上記のコマンドで以下のような地図データが作成されます。上図の地図よりも拡大して表示されていることが確認できるかと思います。
3.2 地図にマーカーをプロット
続いて、作成した地図に任意の地点にマーカーをプロットしたいと思います。ここでは、皇居の緯度経度の値を用いてfolium.Marker()で皇居にマーカーをプロットします。
上記のコマンドで以下のような地図データを作成することができます。皇居に青いマーカーがプロットされたことが確認できます。
次に、マーカーにポップアップをつけて、マーカーの色変更、マーカーのアイコン設定を行いたいと思います。
ここで、マーカーの色は以下のリスト内から選択します。
[‘red’, ‘blue’, ‘green’, ‘purple’, ‘orange’, ‘darkred’, ’lightred’, ‘beige’, ‘darkblue’, ‘darkgreen’, ‘cadetblue’, ‘darkpurple’, ‘white’, ‘pink’, ‘lightblue’, ‘lightgreen’, ‘gray’, ‘black’, ‘lightgray’]
アイコンについては以下のリンク先の中から選択します。
では、皇居につけたマーカーのポップアップに「皇居」を指定し、マーカーの色を赤色にして、アイコンを"info-sign"に設定します。
上記のコマンドで以下の地図データを作成することができます。マーカーをクリックうすると「皇居」のポップアップを確認することができます。また、マーカーの色とアイコンが変わったのも確認できると思います。
3.3 任意の地点を中心に円を描画
続いて、任意の地点を中心に円を描画したいと思います。ここでは、皇居を中心に円を描画したいと思います。
まずは、folium.CircleMarker()を用いて皇居を中心に円を描画したいと思います。folium.CircleMarker()を用いた場合、拡大縮小によって円のサイズの変化があります。
上記のコマンドで以下のような地図データを作成することができます。皇居を中心に円が描画されていることが確認できると思います。
次に、folium.Circle()を用いて皇居を中心に円を描画したいと思います。folium.Circle()を用いた場合、拡大縮小によって円のサイズの変化はなく、固定です。
上記のコマンドで以下のような地図データを作成することができます。皇居を中心に円が描画されていることが確認できると思います。
さらに、円の内部にも色を付ける場合には、folium.CircleMarker()の引数fill_colorにカラーコードを指定します。
3.4 タイルの設定
folium で 指定できるタイルは以下です。
- Stamen Terrain
- Stamen Toner
- Stamen Watercolor
- Cartodb Positron
- Cartodb dark_matter
ではそれぞれのタイルの描画内容を見てみたいと思います。
Stamen Terrain
Stamen Toner
Stamen Watercolor
Cartodb Positron
Cartodb dark_matter
さらに地理院のタイルも指定することができます。以下の記事を参考にしました。
Python folium 指定できる 地図の タイル について | Monotalk
地図タイルの提供してくれるサービスとして、地理院タイルがあります。地理院タイルは国土交通省国土地理院が無償で提供してくれているものです。以下のリンクから地理院タイルを確認することができます。
ここでは以下の2つの地理院タイルを使用してみたいと思います。
- 簡易空中写真(2004年~)
- 電子国土基本図(オルソ画像)(2007年~)
では、簡易空中写真(2004年~)のタイルを使用して地図を描画したいと思います。簡易空中写真(2004年~)のタイルは以下のリンクから確認できます。
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html#airphoto
tilesに'https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/airphoto/{z}/{x}/{y}.png'を指定することでタイルを使用できます。
次に、電子国土基本図(オルソ画像)(2007年~)のタイルを使用して地図を描画したいと思います。電子国土基本図(オルソ画像)(2007年~)のタイルは以下のリンクから確認できます。
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html#ort
tilesに'https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/ort/{z}/{x}/{y}.jpg'を指定することでタイルを使用できます。
4. 実例
各都道府県のすき家店舗のマップを作成してみました。すき家のホームページから各店舗の店舗名、住所等を取得して、そのデータを基にfoliumを用いて地図データを作成しました。以下のリンクをご覧ください。
引用
以下の記事を参考に本記事を作成いたしました。ありがとうございます。
chayarokurokuro.hatenablog.com
chayarokurokuro.hatenablog.com
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